2020年7月号編集詳細


安定・安全操業への高度保安技術の動向−(1)異常検知・診断技術

 工場および人の安全,運転操業の安定化は最優先のテーマですが,経年劣化や老朽化,そして新旧混在の設備/システムといった近年の生産現場の現状は保安技術の重要性を改めてクローズアップしています。また,少人化や効率化が進められる中,突発事故や自然災害への対応も不可避のテーマであり,安全性と共に競争力強化,スマート化,現場スキルの育成向上なども喫緊の課題として指摘されています。
 そうした状況にあって,さらなる安定・安全操業に向けてこれからの工場保安のあり方とは何か,いかに取り組むべきなのか,この企画ではシリーズで取り上げていきます。
そこで本号ではシリーズの第1回として,「異常検知・診断技術」に焦点を当てます。保安防災の観点から今後のフィールド計装の発展方向を展望すると共に,長年培われてきた計測/制御/分析/保全技術をベースにした最新の異常検知・診断技法とその適応を考えます。


【ケーススタディ】
●化学プラントの高度保安技術と計装
………………………………………………………化学プラント安全研究所 半 田 安
【異常検知・診断ソリューション】
@火炎検知
●火炎の識別性能と状態監視(数値化)機能を強化した火炎検出器
………………………………………………………ABB 日本ベーレー 小野坂 知 人
●アルゴリズムで誤報を低減するUV・IR火炎検知器
………………………………………………………新コスモス電機 岩 見 知 明
●半導体センサを用いた汎用型紫外線式火炎検出器
………………………………………MHPSコントロールシステムズ 山 ア 克 也/横 山 孝太郎
A液体/ガス漏洩検知
●ワイヤレスを使用した有毒ガス監視のための費用対効果の高いアプローチ
………………………………………………………日本エマソン 池 浦 信 勝
【特別記事:工場保安と人材育成】
●工場保安に欠かせない人材育成−教育訓練と技術伝承の勘どころ
………………………………………………………KW保安管理システム研究所 渡 辺 要

PAにおけるモデル・ベース・デザインの役割と機能

 解析・設計・検証・施工・運用といったシステム開発のためのライフサイクルにおいて,さらなる工程の短縮化や効率化,品質の向上が求められています。これはIIoTやスマート化などが指向される昨今の動向にあってその傾向は一段と強まっており,複雑・高度化するシステム開発のためのエンジニアリングのあり方が模索されています。
 そこで本号では,これからのPA(Process Automation)におけるシステム設計技術の進展方向に照準を当て,自動車産業などの組込みシステム開発で多用されている「モデル・ベース・デザイン(MBD)」を取り上げます。設計仕様をシミュレーション・モデルで表現し,完成イメージを共有化できるモデルベース開発手法。そうした特長を備えたMBDがPA分野のシステム開発において効率化や品質の向上などにいかに機能を発揮できるのか,役割や課題とともに,今後の可能性を探ります。

【巻頭概説】
●モデルベースシステムズエンジニアリング(MBSE)の概要と活用
………………………………………………………慶應義塾大学 西 村 秀 和
…………………………………………………IAF(Industrial Automation Forum) 米 田 尚 登
【製造業へのソリューション提案】
●AI機能を備えた制御系設計ツールによるMBDの活用と実践技法
………………………………………………………MathWorks Japan 遠 山 巧
●モデルベース開発ツールによるプロセス制御系設計の着眼点
………………………………………………………ダッソー・システムズ 兼 平 靖 夫
●モデルベース開発のかしこい導入法−メリット ・ デメリットと導入課題をまじえて
………………………………………………………東芝情報システム 三 島 隆 司

【連載】
‖視点・論点‖−AIは計装に適応するのか−
●第5回 ………………………………………………………キーワード 酒井 孝正
【連載】
長期安定操業への新たな実践的データ活用法〜ヒートバランスと新ソフトセンサ〜
●第6回 ………………………………………………………Eテックコンサル 本田 達穂


《参考資料》
●「産業保安 ・ 製品安全のスマート化の進捗状況及び更なる保安の高度化に向けた取組」
………………………………………………………経済産業省公開資料より