ブックタイトルgekkankeiso202504

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概要

gekkankeiso202504

ベンダとコンタクトして, オペレーションや生産計画に関わる心配事を解決する方策を示すことが重要である。ちなみに, 当社Eテックコンサルではオンラインクリーニングを提供しているベンダとのコンタクトを継続中である。図5,図6,写真1に海外事例として,オンラインクリーニング配管系統図原油/重油熱交のクリーニング前後での原油出口温度の上昇例, クリーニング現場の写真を示した。ここで因6の温度上昇が表1の3~4.5℃に比べて20℃程度上昇しているが, 洗浄直後はこのように大きな値となるものの, この値をメリット計算に使ってはならないことは周知の通りである。年間通してU値は減少するので, この特性を把握したメリット計算を行うことが必要であることに注意を要する。4.3国内運転の実情を考慮した検討先に述べた通り, オペレーションや生産計画に関わる心配事を解決するためには, 海外事例を把握し, 国内の実情に照らして, 具体的な対策とそれにかかわる費用等を示す必要がある。そのためには国内製油所のオペレーションと生産計画, ファウリング対応策, 現場改良工事等々の知見に基づき, ユーザと話ができることが重要である。予想されるオンラインクリーニングを実施する上での心配事を下記する。・熱交の片一方の系列をブロックするので, 原油280270260250V' 240230220210I UCOQ…,n |図6海外でのオンラインクリーニングでの温度上昇事例写真1オンラインクリーニング実施現場写真例30チャージ量は相当減少せざるを得ない。この熱交切替えの操作は非定常運転となり, 下流の蒸留塔を含めてそれなりに手順を明確にしたマニュアルが必要となり, トラブルを回避した安全安定した切替え策が必要となる。・熱交を100%増設し, 片方ずつクリーニングすれば, 切替え操作だけでチャージ量変更は不要となるが, 熱交の増設には高額費用を要するので, 増設なしの方向を目指すのが良いと考えている。その場合いざというとき熱交をバイパスして原油チャージ量を確保できるよう, バイパス配管の増設を検討する場合には, 図7に示すように,HEATを活用することで, バイパス配管サイジングやバイパス流量計測でのソフトセンサが可能となる点はお伝えしておきたい。その他の心配事として,・熱交の一方の系列をブロックした場合, 内部油分のドレンからの排出の問題・薬品の保管, 運搬, ドラムからのハンドリング方法・クリーニング作業として人員確保とスキル・クリーニング期間終了の判断方法(目視や分析等)・クリーニング用の配管は仮設か常設か一仮設の場合クリーニング側の配管材料, チューブ等の保管方法, 場所・切替え操作でトラブルの可能性はどんなものが考えられ, どう対応するのか?生産計画上, 原油通油量の一時的な減少に対する対応策として, 増産等の対応策は可能か等があり, これらについて海外での実清とユーザとのコンタクトと合わせて解決策を示していく必要がある。T-2?バイパスの必要性、サイジングスタディ?HEATによるバイパス流量計のソフトセンサ図7熱交増設なしのオンラインクリーニング実現へ向けた検討計装? 4月号