ブックタイトルgekkankeiso202504

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概要

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5.おわりに石油プラントの長期連続運転が実施されていく中,CDUの予熱交ではファウリングによる熱回収ロスは大きなものであり,経済的な面だけではなく,CO2排出低減という環境面からも解決しなければならない課題となっている。本稿(上)では,ファウリング状況を正しく把握管理するための対応策として,時系列データ計算処理に適した熱量計算ソフトHEAT (EXCEL アドイン関数)を活用し,原油切替えによる油種変化,流速の変化等で変動するU値を補正するノーマライズ手法を紹介した。また正しい熱交換量を計算するため,原油性状(TBP曲線)をプロダクト情報からオンラインで計算処理し,原油のエンタルピーを自動計算する「前処理ツール」活用による正しいU値計算法についても解説した。本稿(下)では,CDU装置予熱交の中で原油/重油熱交のオンラインクリーニング(運転しながらクリーニングを行う)を行った場合の経済効果試算結果を報告した。その経済効果は10万BD (バーレル/日)当たり約1~1.5億円/年と大きく,C伍排出量としては約4500~6500t/yr の削減が期待され,FSを行う価値が十分にあることを示した。また,FSを行うにあたり,重要なポイントとして,正確で低コスットでのメリット計算,海外での事例の活用,国内での操業の実t青を踏まえた各種心配点のクリアの必要性等につて述べた。製油所操業におけるCO2削減の対応策の1 つとして本稿がお役に立てれば幸いである。2025 Vol.68 No.4〈参考文献〉1)E テックコンサルのホームページ参照(http:/ /www.etech-ltd.jp/)2)本田達穂:「熱交換器ファウリングの新しい評価手法」,『ペトロテック』, Vol.41, No.8 (2018)3)A I ChE2 021 Dorf Ketal Chemicals L LCPaper In c r e a s e d fo u l in g po ten t i a l andMitigation Plans for Heavy sour crude oils4)P etroleum Technology Quarterly 2022 Ql ITWTechnologies Srl.Optimizing processes andoperations for CO2e missions reduction5)阿野哲也:「石油プラントに適用する耐熱特殊塗料とその実績」,『ペテロテック』,Vol.44, No.2 (2022)6)本田達穂車戸宏:「CO叶氏減からの原油予熱交の新しい管理手法とFS提案」,『ペトロテック』,Vol.47, No.8 (2024)ホンダ・タツホ* /クルマド・ヒロシ** □i誓三三三;J田中3291316131